恐怖、初呼び出し

金曜日。一介のサラリーマンになった僕は一人前を目指して今日も研修です。
その研修中。部屋に総務の主任がやってきました。ボケーっと講義を聴いていた僕に対して、いきなり
「ちょっと話があるんだけれど講義抜けてきてくれるかな?」
ときた。
「ああ、また提出物に不備があったのか、ホントオレって進歩しないなー」とぐったりしながら付いていくと、なぜだか「専務から君に話がある」と聞かされ、いきなり専務室に連れて行かれた。
専務に怒られるような心当たりもないままに、もうクビか、それとも何かで厳重注意でも受けるのかと半分泣きながら椅子に座らされて話を聞いた。


どーやら、ウチの会社を大学の後輩が受験して見事内定を取ったものの、その彼はいまだに進路に悩んでるらしい。そこへ今年度の新人に同じ大学出身の僕がいたものだから、一緒にメシでも食って話を聞いてやってくれとのことだった。
何を怒られるのかとビビりまくっていた僕にとって、そんなことは取るに足らない些事。それで首がつながる(そしてエライ人に覚えていただける)のならよろこんで、となんとなしに快諾した。それが午前10時ごろ。
午前中の講義も終わらない11時半、「すいません、専務にもう一度来るようにといわれたので」と講義を途中で抜け出して、専務室へ。
そこで初めて後輩と顔をあわせた(何せ縦の繋がりがない上に学科も違った)のですが、その場には人事担当の総務主任、さらに専務もいるわけで、入社後1週間もたたない僕にとっちゃコレはコレで超緊張モノなわけです。
こりゃもう後輩を連れてさっそくメシを食いに行こう、メシは近所の牛丼屋でいいかなぁ、とそわそわしていたところ
専務「そうだな、時間もあるしうなぎでも食いに行くか」


うなぎキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!
ウナギなんて数年前、親が僕のアパート来るときに某スーパーでパックのモノを買ってきた、そのとき以来!
ただでさえ専務のお達しとはいえみんなが受けてる研修を途中で抜け出し、初対面の後輩にエライ人2名を前に圧倒されてるってのに、さらにはみんなでゴハンですか!
おどおどしながら専務と主任についてくと、いかにも「いつも接待に使ってます」というような、見るからに高そうなうなぎ屋さんへ案内されました。ゴハンを食べてる間、後輩の質問に答えたり雑談をしたりしていましたが、ぶっちゃけ「緊張した!」ってのが一番の感想です。だってね、入って早々予約もしてないのにお座敷に通されるし、店員さんはみんな着物着てるし、うな重を頼んだのに前菜でサラダが出てきたりするし、とにかく代表的庶民の僕からすりゃ完全に未体験ゾーン。たぶんあれクラスの店で食べることは、僕の人生を通しても数えるほどしかないでしょう。そういう意味で非常に貴重な体験でした。


ゴハンを食べながら後輩の質問に答えたり(専務や主任が「せっかくだから先輩に質問とかない?」とか振ったりするわけですよ)、雑談をしたりしている間に時間は過ぎ行き、気づけば午後の研修開始時間もとうに過ぎた13時、食事会も終了。後輩に「何かありゃ連絡してきなっ!」とカッコイイ先輩ぶって連絡先を教え、3人とは別れました。
よくよく考えてみれば、「進路に迷ってる」とはいえ僕のときは専務から電話がかかってきた程度。今回の後輩は午後から会社見学をする予定だったとはいえ、僕んときはうなぎは奢って貰えなかったんだけどなぁ。うなぎの後輩と庶民の僕との、会社からの期待度の違いが見て取れます。コレデイインダ。


食事会後、午後の研修には遅れて参加しました。とにかくイイ経験させてもろた。


で、研修終了後、同僚の「週末は飲みでしょ?」との話しかけに即座に「だよねー」と答え、週末の飲み会に参加してきました。
今日飲み会初参加の方とかもいたし、とにかく楽しかったです。
ただ、今日は飲みすぎた。毎週3000〜4000円も飲んでるとさすがに体を壊しそうだし、何より懐が壊れる。飲みに行く予定だった明日の予定が無くなったのがありがたく感じてしまうほど。
飲むのは楽しい。普段あんまりアグレッシブに他人にからまない僕だけど、「お酒がいける人」と周知されてきたことによって今日みたいな機会に誘ってもらえるのはすっごいうれしい。
ただ、週に一度ぐらいだと自分が貧乏人だってことを忘れがちだよなー。僕的に飲み会の誘いを断るという選択肢は原則ありえないため、今後はあんまり飲まないor飲み放題のときだけにしとくとか、そういった工夫が必要なのかもなー、と思った。


弟が風邪を引いたせいで、明日の予定がなくなっちゃった。何してすごそう。